標準体重 肥満度 BMIとは 体脂肪計 インピーダンス法 体脂肪率

身体計測の評価法

 健康診断や一般診療では,しばしば身長と体重を計ります。これは,健康の度合いを測るひとつのバロメーターとなるからです。身長と体重の評価は,肥満とやせの評価をすることと置き換えてよいでしょう。身長から理想的な体重である標準体重を割り出し,これをもとに肥満ややせの判定を行う方法があります。標準体重は,(身長 cm−100)×0.9という式を用いて求め,標準体重より20%以上多ければ肥満,逆に20%以上少なければやせと判断します。しかし,最近は,BMI(body mass index)という概念が導入され,肥満ややせの指標として使うことが多くなりました。BMIは,体重 kg ÷(身長 m×身長 m)で計算される数値です。その値が18.5未満はやせ,18.5〜25未満は普通,25〜30未満は肥満1度,30〜35未満は肥満2度,35〜40未満は肥満3度,40以上は肥満4度と判定されます。BMI が22の時に最も健康で長生きできると言われ,そのため,標準体重は,身長 m×身長 m×22で計算するようになりました。ただ,BMI は,脂肪と筋肉の割合など質的なものを見ておらず,健康を表す指標として万能のものではありません。また,高齢者では,BMI は22よりやや大きい値の方が,より健康で長生きできると言われています。
 体脂肪率という数値があります。これは体重に占める脂肪の割合で,男性は15%〜20%未満が,女性は20%〜25%未満が適正値と言われています。体脂肪を測る器械を体脂肪計と呼び,多くはインピーダンス法で測定しています。これは,器械の上に両足を乗せたり,両手で器械を持ったりすることにより,体に電流を流し体の電気抵抗を測るものです。筋肉は電気を通しやすく,脂肪は電気を通しにくいことを利用して,体脂肪率を計算します。測定結果には様々な因子が関与することや,通電した範囲の測定に基づいた体脂肪率の計算値であることを認識した上で,上手に利用しましょう。

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