聴力検査 オージオメーターとは ヘルツ Hz デシベル dB

聴力検査の方法は

 健康診断や,診療でしばしば用いられるのは,オージオメーターです。防音室でヘッドホンから聞こえてくる信号音を聞き,「ブッブッブッ」という低い音から「キンキンキン」という高い音まで色々な音の高さの聞こえ具合を調べます。音が聞こえたらスイッチを押し,聞こえなくなればスイッチを離します。音の周波数は,ヘルツ(以降 Hz)という単位で表し,1Hz は1秒間に1回の周波数・振動数であると定義されます。高い音は周波数が高く,低い音は,周波数が低くなります。男性の声は約500Hz,女性の声は約1,000Hz あたりです。人間は大体20Hz から20,000Hz まで聞き分けられると言われており,一般的な聴力検査では125Hz・250Hz・500Hz・1,000Hz・2,000Hz・4,000Hz・8,000Hz の7周波数を調べます。聴力検査の結果はデシベル(以降 dB)という単位で表します。dB とは基準値と比較して何倍(あるいは何分の1)であるかということを対数を用いて表現するための単位記号であり,分かりやすくいえば音の大きさです。健聴者が最もよい条件(完全防音)のもとで聞こえる最も小さい音の大きさの平均を0dB とし,だいたい置時計の秒針の音は約20dB,図書館の室内は約40dB,普通の会話は約60dB,地下鉄の車内は約80dB,騒々しい工場の中は約100dB となります。一般的な聴覚検査機では−10dB から120dB 程までの音を出力できます。片側だけの聴力障害があり,健側との差が50dB 以上あると,骨伝導を通して健側で聞こえてしまうので,聴力検査では,通常,対側にノイズを流しておきます。

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