逆流性食道炎とは 食道静脈瘤 食道癌 慢性胃炎 胃潰瘍 胃ポリープ 胃癌 十二指腸潰瘍

検査で見つかる主な病気

 逆流性食道炎 食道の下部は胃に近いため,しばしば胃酸の逆流の影響を受け,炎症を起こします。肥満の方は,腹腔内脂肪に胃が押されて胃酸が逆流しやすいので,ダイエットが必要です。
 食道静脈瘤 肝硬変等で,肝臓への血の流れが悪くなると,バイパスとして食道の血管を使うようになり,血管が太くなって静脈瘤となります。破れると大出血を起こし,一大事です。
 食道癌 喫煙やアルコールが危険因子となり,食道癌を発生させることがあります。また,前項の逆流性食道炎があると,癌が発生しやすくなります。
 慢性胃炎 消化管の疾患の中で,最もよく登場する名前ですが,じつはその概念がはっきりしていません。しかし,その中の一つの萎縮性胃炎は,重要な疾患です。萎縮性胃炎の多くは,ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)という細菌によって起こり,一部の人は長い年月を経て,胃癌となります。萎縮の強い人は,この菌の除菌をするのが望ましいと考えられています。萎縮の程度をみる検査に,ペプシノーゲン法があります(91頁参照)。
 胃潰瘍 胃の粘膜が掘れた状態です。潰瘍が見つかった場合,肉眼的観察に加え,病変の一部を採ってくる生検という手技を行い,良性か悪性かの判別をすることもあります。これまでは,胃酸が第一の原因と考えられていましたが,最近では上記のピロリ菌が主因と考えられています。鎮痛剤を原因とする潰瘍も少なくありません。
 胃ポリープ 胃壁から飛び出した病巣です。一般に癌化はまれです。ポリープが見つかった場合,生検を行ったり,全部をとって治療してしまうこともあります。
 早期胃癌 癌が粘膜下層までにとどまる胃癌です。要するに,粘膜の深い部分にまで浸潤していない癌です。進行度や,大きさにもよりますが,内視鏡切除により治癒させることも可能です。
 進行胃癌 早期胃癌以外の胃癌です。胃癌の多くは,ピロリ菌による胃粘膜の萎縮,腸上皮化生を経て癌化したもので,中年以降にみられます。
しかし,硬癌やスキルスという名前で呼ばれる癌は,若くても発症し,急速に進展してゆきます。
 十二指腸潰瘍 十二指腸の中でも胃に最も近い球部と言われるところにできる潰瘍がほとんどです。ピロリ菌が最も多い原因です。

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