肺癌の検査

肺癌は何cm の大きさがあればわかる

 レントゲン単純写真を撮ると,肺の中の様々な病気を見つけることができます。肺炎・肺結核・肺癌・慢性閉塞性肺疾患(COPD)など,どこかで聞かれた病名があるでしょう。しかし,左右の肺の間にある心臓や縦隔と言われる部分は,X線の透過性が似た組織からできているため,病気を見つけるのが難しい部分です。肺癌等の病変が見つかるかどうかの最も大きな要素は,コントラストを出せるかどうかです。肺野では,石灰化した病巣は数mmでも周囲組織とのX腺の吸収の差を出せるため見つけることができますが,その他の病巣は1 cm 以上ないと見つけるのは難しいと言えます。腫瘍の中で,良性のものは一般には辺縁が明瞭で小さくても見つけやすいですが,周りに浸潤性の悪性腫瘍は辺縁が不明瞭でコントラストがつきにくい傾向があり,より大きくないと見つけにくいことがしばしばあります。

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