過敏性腸症候群とは 大腸憩室症とは クローン病 虚血性大腸炎 感染性腸炎

大腸癌以外の主な疾患

 過敏性腸症候群 腸が過敏になって,下痢や便秘を繰り返す病気です。ストレスの影響が非常に大きな病気です。日中下痢を繰り返す患者さんでも,睡眠中に便意を催して起きることはありません。
 大腸憩室症 腸の壁の一部が外側に膨らんだもので,内側からみれば小部屋のようになっています。通常血管の出入り口が弱いため,その部分がふくれてきます。便秘の人は,排便のために強い力で力むので,憩室ができやすいと言われています。左側結腸の憩室内に炎症が起こると,左下腹部が痛み,俗に「左の虫垂炎」と呼ばれます。時に,憩室から出血することもあります。
 大腸ポリープ 大腸の内腔への突起物です。ポリープには様々な種類があり,時に悪性の組織を含みます。内視鏡による治療も可能です。
 潰瘍性大腸炎 もともと,欧米人に多い病気ですが,日本人も食事が欧米化したため,増えてきました。若年者に多く,粘液や血液を含んだ下痢を繰り返します。直腸から,口側に連続的に病変が進展してゆきます。
 クローン病 10代〜20代の若年者に好発する炎症性腸疾患です。大腸だけでなく,小腸や,口内にも潰瘍病変ができ,これらの病巣が連続していないことが特徴です。腹痛・下痢・発熱・体重減少が主要症状です。
 虚血性大腸炎 動脈硬化による循環障害に,便秘による腸の内圧亢進が加わり,腸の血流が悪くなって発症する病気です。腹痛と下痢が主症状です。自然に治癒するものから,腸管の壊死や穿孔を起こすものまで程度は様々です。
 感染性腸炎 微生物が原因となって起こる腸炎です。大腸菌・サルモネラ・腸炎ビブリオ等の細菌やノロウイルスが病原体として存在します。多くは下痢と腹痛が主症状です。病原体によっては,血便を伴います。

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