大腸内視鏡検査とは 注腸検査 大腸の検査 大腸癌の検査

大腸検査の種類

 大腸検査の第一にあげられるのが,大腸内視鏡検査です。これは肛門より内視鏡を挿入し盲腸まで観察する方法です。近年の内視鏡機器や挿入法の進歩により,専門医であれば10分前後で盲腸まで挿入することが可能です。大腸癌の発見には,現在この検査を上回る方法はありません。また大腸内視鏡検査は癌の発見と同時に,癌の組織の一部をとって顕微鏡で精密検査を行う,生検と呼ばれる手技を同時に行うこともでき効率的です。粘膜内癌であれば,内視鏡を使って大腸内から切除すれば完治します。この際痛みは全くありませんし,全身麻酔も必要ありません。腸管粘膜には痛みを感じる知覚神経がないからです。
 大腸内視鏡検査は,癌発見の有用性について多くのデータがあり,今後大腸癌の検査としては更に需要が増えると考えられています。しかし,まだ専門医が不足していること,内視鏡挿入が困難な患者さんがおられることなどの問題点もあります。
 大腸内視鏡検査をうまく行うには,大腸内の便をいかに少なくするかにかかっていると言っても過言ではありません。下剤と多量の水分を服用することが主たる処置ですが,各施設が様々な工夫を凝らし,よりよい検査を目差しています。
 肛門からバリウムを注入してX線で撮影するのが注腸検査です。この検査も長い歴史と癌発見に対する根拠があります。大腸内視鏡と比較して客観性がある点,癌を発見した時,その部位・進行度合い・病変の長さなどもわかるという利点を持っています。注腸検査においても,腸管内の便は検査の精度を著しく低下させます。内視鏡と異なり,注腸検査では影を見ているだけですので,色や性状はわかりません。そのため,便自体を病変と見誤ることもあります。注腸検査の場合の前処置は,内視鏡検査以上に重要とも言えます。検査前日の食事は病院から渡され,それ以外のものを食べてはいけません。更に,検査前日の夕に下剤を服用します。検査時間は大腸内視鏡検査とほぼ同じく20〜30分位です。

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